当ブログでは、漫画を安く購入できることに主眼を置いていろいろな電子書籍サービスを紹介しています。
しかしドケチな私でも、違法にアップロードされた漫画を読むことは断じて推奨していません。
いろいろな意味で危険だからです。
今回は、なぜ違法サイトで漫画を読んではいけないのか、その理由についてお話します。
違法サイトで何をされても文句言えない
そもそも違法サイトは、海外のサーバーを使用することで日本の法律が適用されないという考えのもと運営されています。
法律的に本当に問題ないわけではありません(※海外サーバー経由の違法サイトで逮捕者も出ている)。
しかし、少なくとも運営者はサイトを治外法権状態であると考えているわけです。
なので、そのサイトにアクセスした人も日本の法律では守られない、と考えても不思議はありません。
クレカを不正利用されようとウイルスに感染されようと個人情報を売られようと、やりたい放題。
言ってみれば、違法サイトとは強盗が手招きしている薄暗い路地裏のようなものなんですね。
不正広告への加担
違法サイトでよく使われるのが不正広告です。
不正広告の仕組みはいくつかありますが、代表的なのが広告の成果を不正に水増ししてしまう手法です。
別名アドフラウド。
正規の広告は売上に応じて適正な報酬が支払われます。
しかしアドフラウドは売上がなくても報酬をかすめ取る仕組みになっています。
企業は広告費を圧迫されて、そのぶんサービス低下・価格アップせざるを得なくなります。
その負担はユーザーにのしかかります。
結局、不正利用のツケは私たちが支払うことになります。
マルウェアの恐怖
違法サイトでは、自分のパソコンやスマホに有害な動きを強要するプログラムが仕込まれていることがあります。
このような罠をマルウェアといいます。
そんな嫌がらせみたいなプログラムを入れてなんの得があるの?
と思うかもしれませんが、仕込む側はきっちり儲かるようになっています。
代表的な例を3つ紹介します。
情報流出・乗っ取り
会社の顧客情報・ネット銀行のパスワード・Twitterのアカウントなど。
私たちのパソコン内の情報は悪人にとって金のなる木です。
顧客情報はいくらでも売れますし、銀行パスワードさえあればお金は抜き放題。
さらに乗っ取った他人のアカウントで違法行為をおこなうこともできます。
ランサムウェア
もっとストレートに金を奪いに来るのがランサムウェアです。
いきなりパソコンが暗号化されて画面がロック。
画面には脅し文句と金を要求する文だけが記されている…。
これがランサムウェアです。
要はパソコン(スマホ)を人質にした身代金の要求です。
マイニング
仮想通貨の取引では膨大な計算能力が必要になります。
この計算を手伝い報酬として仮想通貨を受け取ることをマイニングといいます。
違法サイトに埋め込まれているウイルスに感染すると、このマイニングを強要させられることがあります。
つまり私たちのパソコンやスマホが、知らないうちに奴隷のようにこき使われるということです。
当然こき使われている間はパソコンの動作も遅くなります。
閲覧者も違法になる?
「著作権法及びプログラムの著作物に係る登録の特例に関する法律の一部を改正する法律」が2020年6月5日に参議院で成立しました(施行は2021年1月1日から)。
これまで映像と音楽だけだった違法ダウンロードの対象が拡大されて、漫画や小説などの書籍・ゲーム等のソフトウェアなどもアウトになりました。
これまで放置されてきた、違法サイトを紹介するサイト(リーチサイト)の運営も違法になります。
また、違法なサイトを見る(ダウンロード)する行為も規制の対象に入っています。
侵害コンテンツのダウンロード違法化【第30条第1項第4号・第2項,第119条第3項第2号・第5項等関係】
違法にアップロードされた著作物のダウンロード規制(私的使用目的であっても違法とする)について,対象を音楽・映像から著作物全般(漫画・書籍・論文・コンピュータプログラムなど)に拡大するものです。
(中略)
また,刑事罰については,特に悪質な行為に限定する観点から,正規版が有償で提供されている著作物を反復・継続してダウンロードする場合に限定しています。
刑事罰は悪質な行為に限定、ということは見る側も悪質なら捕まるよってことですよね。
これまでのように「悪いのは違法アップロード者」という言い訳はききません。
漫画文化の破壊
正規に漫画を購入したお金は製作者に回り、再び新しい漫画作りに役立ちます。
しかし違法サイトに金を抜かれれば漫画制作は立ち行かなくなります。
そんな状態が続けばいずれ日本の漫画文化は廃れてしまいます。
日本の漫画は世界に誇れる素晴らしいコンテンツです。
高いクオリティは歴代の漫画家が積み上げ伝えてきた技術の賜物。
一度途絶えてしまったら簡単には復活できません。
違法サイトで漫画を読むことは、日本文化の破壊に加担することになってしまうのです。
まとめ
違法サイトで漫画をタダ読みすると得した気分になります。
しかし実際には、目に見えない対価を支払わされています。
スマホが壊れたり個人情報を悪用されれば、その損失は漫画代の比ではありません。
ましてや漫画文化の火が消えればお金では取り戻せません。
そもそも、好きな漫画家に渡るはずの報酬を盗人に奪われるなんて気分が悪いじゃないですか。
今は正規の電子書籍サイトでお得なセールもたくさんあります。
もちろんセールで買っても製作者にはきちんと報酬が支払われます。
気兼ねなく漫画を楽しむためにも違法サイトの利用はやめましょう。
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